目次
本の概要
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「チーズはどこへ消えた?」スペンサー・ジョンソン(著)門田美鈴(訳)、扶桑社、2000年11月初刷
本書はアメリカでベストセラーとなった自己啓発本で、2匹のネズミ(スニッフとスカリー)と2人の小人(ヘムとホー)が迷路の中でチーズを探す物語です。
物語の冒頭でチーズステーションCという場所に置かれた大量のチーズを発見しました。
2匹と2人はしばらくこのチーズを頼りに毎日生計を立てていました。
しかし、このステーションCのチーズがある日突然無くなっていました。
2匹のネズミはすぐに次のチーズを探しに迷路の中に走り出していきますが、小人はしばらくその場に残ってチーズが無くなった原因を探し始めます。
ネズミたちは四苦八苦しながらも次のチーズを見つけます。
小人たちは、チーズがなくなった原因を追究しますが一向に見つかりません。
片方が迷路に出かけることを提案しますが、片方は頑なに拒否します。
結局2人は別々の行動をとることになります。
ネズミと小人、どちらの選択が良かったのか? 果たしてチーズは見つかって生き延びることができたのか?!
物語は
生死を賭けたストーリー展開がハラハラドキドキさせてくれる面白い内容 になっています。
また、このストーリーの裏に秘められた著者からのメッセージとは?
「チーズ」とは、私たちが人生で求めるもの、つまり、仕事、家族、財産、健康、精神的な安定…などの象徴。
「迷路」とは、チーズを追い求める場所、つまり、会社、地域社会、家庭…などの象徴です。
引用 表紙裏より
状況の急激な変化にどう対応したら良いか? をチーズと迷路の例え話でシンプルに、そして力強い言葉で語っています。
本書では、ずばり
この2つがいかに大切かを伝えています。
急速にグローバル化していく今の時代にピッタリな一冊だと感じました。
目の前にある課題に対して、方法は思いついてはいるけど中々実行する勇気が湧かない人 におススメします。
「課題」と難しい言葉で表現しましたが、生活する中では、仕事でもプライベートでも、実際は判断の連続で成り立っていると思います。
したがって、
どのような世代の人にも一読の価値がある一冊 と言えます。
それでは、印象に残った部分を紹介します。
1.人との距離感が大切
チーズがどこから来るのか、誰が置いていくのかはわからなかった。
ただそこにあるのが当然のことになっていた。
~中略~ まもなくヘムとホーは、そのチーズを自分たちのもの だと考えるようになった。
引用 P23
特に人間関係において、なにかを「自分の所有物」だと考える
思い込み は、関係を悪くしてしまいがちです。
例えば、幼い子どもを殺してしまう残念な事件が後を絶ちませんが、加害者は「自分の言うことを聞かなかったから苛立った」と供述することが多いです。
これは加害者が被害者を「自分のもの」だと勘違いしているために発生しています。
国同士の領土問題から、お隣さんとの敷地問題に至るまで、大抵の争いはこの勘違いから生まれてくると思います。
人間は生まれた時には何も持っていないし、死ぬときにはあの世に何も持っていけない ということを肝に銘じて、まず自分から譲り渡す気持ちで生活していきたいですね♪
マイケルジャクソンなどアメリカの有名アーティストがアフリカのために作ったチャリティーソング”We are the world”の歌詞にもあるように…
~ We are the ones who make a better day , So let’s start giving ~♪
僕らの手で輝く明日を作り出すんだ。
さあ、
与えることから始めよう 。
2.慢心しない
引用 P30
自分の目標を達成できたという
自信 はすごく大切で、人生の糧になりますが、いつまでも達成したことに頼っていると、過去の栄光にすがって
慢心 してしまい、
次に進む勇気がなくなってしまう ような気がします。
俺は昔はこんなにすごかったんだぞ!
、私は持ち物はすべて有名ブランドだわ!
という人と話すと、考え方の視点が自己中心的で面白くないことが多い気がします。
一緒にいて楽しいな♪と思ってもらえるようにためにも、
次々とチャレンジしていくメンタルを持ち続けたい ですね!
3.挑戦する時の不安を打ち消すには
引用 P52
これは自己啓発系の多くの類書にも書かれているため、
理想の自分を実現するためには重要な考え方 と言えます。
理想の想像するだけでも効果はバツグンですが、さらに一歩踏み込んで「
理想の自分を実際に体験する 」ことは更に大きな効果があります。
僕は、海外旅行の時には一泊だけ無理して5つ星ホテルに泊まります。
宿泊してる人たちの風格やオーラが明らかに自分と違うのが直感的に分かるんですよね。
ちょっと切ない気持ちになる時もありますが、そういうのを肌で感じると自分もスマートになりたいという気持ちが以前より強く持てますし、目指したい方向が頭の中でさらに鮮明にイメージできます。
すると、ふだんの生活でも「ホテルに居たあの人たちならどう行動するか?」という
俯瞰した視点で物事を決定することができる ようになります。
結びに
生きる上で大切なエッセンスが詰まっていますが、文章量は100ページ以下の読みやすい1冊です。
速い人なら数時間程度で読み切ることができるくらいの長さですので、時間が空いた週末などに読んでみてはいかがでしょうか?
最後に、、、
引用 P46
常にアンテナを立てて、環境の変化に対応していきましょう!!