【旅行記】ノルウェーでオーロラを見たら自己肯定感が高まった話 -ブログ/全身全霊Takeoff

トロムソーという街

ノルウェーの首都オスロから北へ2時間ほど飛んだ先にある街トロムソー。
トロムソー
”北極圏のパリ”と呼ばれる美しい街は、オーロラハンティングのメッカであり、世界中から観光客が押し寄せる。
美しい街並みは、まるで海に浮かぶ宝石のようだ。
トロムソー 夜景
オーロラ観測で有名なアラスカやカナダはマイナス30度前後と極寒の地であるのに対し、ここトロムソーはマイナス10度前後とまだマシである。
僕が参加したのは日帰りのバスツアー2回と、1泊2日の泊まり込みツアー1回。
そう、オーロラに会えるチャンスは3回だけ。

バスツアー

トロムソー滞在初日の夜に早速1回目のバスツアーに参加した。
郊外へ向かうバスの中では、ツアーガイドがオーロラの基礎知識を解説していた。
ふつうの年であれば3日間で90%の確率でオーロラが見れるが、今年はオーロラが周期的に一番少ない年だという。
3日間で見れるのか?不安になってくる。
いつも海外旅行はバックパック1つだが、今回はスキーウェアに、新品で買ったマイナス30度に耐えられる長ぐつ、
ウィンターブーツ
結露防止用カメラケースに、カメラ本体を大きなスーツケースに入れて持ってきた
これだけ重いフル装備をはるばる運んできたのだから、一目でいいから見てみたい。
最初の観測ポイントに着いた。
数十人が乗る大型バスから、ぞろぞろと外に出る。
ツアー客は、基本的にはカメラは持ってきているようだが、三脚まで持参しているのは3分の1くらいだ。
なるべく人が移らないように、バスから離れたところに自分の三脚をセットする。
オーロラ観測はとても地道な作業だ。
ただ夜空を見上げて、輝きだすのを待つばかりである。
大半のツアー客は寒さをしのぐために基本的にはバスの中に居て、ツアーで振る舞われるホットココアを楽しんでいる。
数十分が経過した。
時々カメラの起動チェックをするために手袋を外すので、手先が一番最初にかじかんでくる。
いったんバスに戻ろうか?
鼻水をティッシュで拭いながらバスの方を一瞥する。
しかし、その時、、、
オーロラ
大空に輝く光りのカーテンをついに見ることができたのである。
鳥肌が立った。
もちろん寒いからではなく、想像をはるかに上回る美しさに圧倒されたのだ。
不規則な緑色の輝きは、はるか彼方から川が流れるように、自分の頭上を通り過ぎていく。
見れて良かった。
ツアーガイドは、オーロラが見えると、バスの中にいるツアー客に声をかける。
しかし、数十人乗っているバスから出てくるころには、すでに光はもう消えかかっている。
光り始めて数秒から数十秒で無くなってしまう。
また、オーロラの光りが弱いと判断すれば、ツアーガイドは動かない。
つまり、最大数のオーロラを見るためには自分で外に出て立ったまま、ジッと夜空とにらめっこするしかないのである。
スキーウェアを着てても、解けた雪がお尻に染み込んでくるから座ることもできない。
低温でのバッテリーの消耗は激しいため、外に設置したカメラとは別に、ホッカイロと一緒にバッテリーをポケットに入れておく。
空が光りだせば、すぐさまバッテリーをセット、起動し、シャッターを切る。
この単純作業の繰り返しだ。
バスツアーは、一カ所に小一時間ほど滞在して次に移動することを2、3回繰り返して終わった。
もちろん僕はおのおのの観測地でずっと外にいて、我慢強く観測を続けた。
なぜって?
それは「オーロラを見にきたから」だ。
バスの中でスマホをいじりにきたわけじゃない。
おかげさまで、その日は出現したすべてのオーロラと挨拶を交わすことができた。

1泊2日ツアー

ノルウェー トロムソー 伝統 家
1泊2日のツアーでは、ノルウェー伝統の古民家に宿泊したり、犬ぞりのアクティビティが楽しめる。
トロムソー 犬
これらも楽しみだが、一番の目玉はやはりオーロラを夜通し観測できることだ。
古民家ホテルのある集落まで移動し、もちろんアクティビティや食事の時間以外は、すべて外にいてオーロラを待っていた。
ただバスツアーと違って、1泊2日ツアーでは上着とズボンが一体になっているつなぎ服のような防寒ウェアーを借りたのだが、これが大正解だった。
自分のウェアとは比べものにならない暖かさである。帽子まですっぽりと被れば、むしろ暑く感じるほどである。
ツアー参加者と食事をして、22時頃には皆寝静まっていた。
トロムソー 草原
古民家群のとなりは広大な敷地が広がっていて、スノーモービルなどもを楽しめるスペースだ。
僕は夜な夜なこの敷地の中央までいき、大の字で寝ころびながらオーロラを待った。
オーロラ 光りのダンス
 数十分おきに現れる光のカーテン。
オーロラ 光のカーテン
”出現確率が、周期的に一番少ない年”に出会ったオーロラ。
時間を置いてじらすように出てくる。
オーロラ 街
小さい光も、大きな光も、何となく自分を歓迎してくれているように思えた。

自己肯定感

この日はマイナス10~15度と冷え込む日だった。
それでも、ジッと我慢して外に居続けられたのは、普段から2日に1回ペースで1時間以上スポーツして基礎体力を付けてきたからだ。
残業で遅くなった時、家に帰りたいと一瞬思う、”やらなくて良い理由”が次から次へと浮かんでくる。
しかし、その甘さを振り切ってトレーニングできた時は結局やって良かったなといつも感じる
そして、その日々の積み重ねが、ここノルウェーで活きてきたことを実感した。
寝ぼけながらオーロラを見つめる中で、
1.自分のやりたい目標を意識できたこと、つまり、オーロラを見るという目的を忘れなかったこと
2.目標に向けて準備できたこと、つまり、日頃から運動して基礎体力をつけたこと
を実践できたことを感じた瞬間だった。
オーロラは、ほんの少しだけ自分を肯定してくれる、希望の光なのかもしれない。
スポンサーリンク