本記事では、脳の研究に携わる池谷裕二氏が、脳科学の見地から効果的な勉強法を紹介している本「だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法」を読んで学んだことをまとめます。
目次
本の概要
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池谷裕二(著)、ライオン社、2001年12月初版
本書は、脳神経科学の研究をしている池谷氏が
科学的根拠に立って記憶力を高める方法を紹介している本です。
脳の基本的なメカニズムや性質を分かりやすく平易な言葉で解説した上で、効果的な学習方法を提案しています。
僕自身は現在30代前半です。
英語の勉強に取り組んでいますが、学生の頃に比べて最近は単語が覚えられないことを悩んでいました。
しかし、本書を読んでその理由を理解することができたので、
勉強のやり方や参考書を本書に沿ったものに変更した結果、変更以前より確実に英単語を記憶できています。
したがって、社会人になって何かの試験を受ける必要に迫られている人におススメの一冊です。
それでは、本書に紹介されている脳のメカニズムについて学んだことをまとめていきます。
脳は覚えるより忘れるほうが得意!
例えば今皆さんが自分の部屋にいるとして周囲を見回してみると、照明、窓、壁、椅子、机、テレビなど、様々な情報が視覚に入ってきます。
さらに視覚だけでなく、車の音、木の机の香り、クッションの肌触りなど五感に訴える莫大な情報が脳に入ってきます。
これらを全て漏れなく記憶すると
5分以内に脳は限界になります。
したがって、脳は
覚えることよりも忘れることを得意としているそうです。
僕はこの部分を読んですごく安心しました。
笑
自分は人より忘れやすいほうだと思って卑下していましたが、この一文で
「自己受容」することができて、以前より軽い気持ちになりました。
記憶力のカギは「感情」と「意識」
ではどうすれば記憶できるのか?
脳が記憶できるものは一般に二種類あります。
それは「感情が絡んだ出来事」と「本人が覚えようと意識したものごと」です。
この二つが脳に蓄えられる理由は、その記憶が生命にとって必要であると脳が判断するから
引用 P13
脳の活動は大量のエネルギーを消費するため、なるべく無駄を排除しようとして、記憶する情報の取捨選択をします。
取捨選択する判断基準が、生命に必要な情報かどうかということ、つまり
感情や
意識に訴えかけてくるほど重要かどうかという基準です。
「感情」というのは肌感覚で理解することができました。
例えば、英単語を覚える時です。
自分の気になってる子に「ゴメン、それは僕の思いこみだった」と伝えたい時に「思いこみ」をググると “assumption” ていうんだ!
と一回で覚えることができました。
しかし、英検の語句問題で出てくる “casualities” は「犠牲者」だという日本語訳は、10回くらい見ても覚えられませんでした。
(英検に絶対合格したい!
という強い
感情が足りなかったのかも、、、)
一方で、
「意識」の観点で記憶する場合、何度も復習することが大切です。
理由は、復習することによって何度も脳に入ってくる情報=
重要な情報であるかのように脳を勘違いさせて記憶するです。
これで、復習が重要だと言われる理由が納得できました。
記憶のしかたは年齢によって変わる?
記憶には3種類あります↓↓

引用 P59
人間の成長に伴って最も早く発達するのが方法記憶、次が知識記憶、1番遅れて発達するのが経験記憶です。
自分の過去の経験が絡んだ記憶のことを経験記憶と言い、何かきっかけがないとうまく思い出せない知識のような記憶が知識記憶です。
方法記憶は、覚えることも思い出すことも無意識になされるような、ものごとの「理解の仕方」を記憶しています。
例えば小学校で掛け算を覚えるのは理にかなっており、知識記憶がよく発達してくる年齢だそうです。
しかし中学生になる頃には経験記憶は完成され論理的な記憶力が発達してくるため、また別の違った記憶方法のアプローチが効果的になってきます。
さらに、方法記憶はすごく奥深いもので「魔法の記憶」とも呼ばれており、使いようによっては
勉強の心強い味方になりえます。
脳科学に裏打ちされた勉強メソッド
本書では、これまでに紹介した脳のメカニズムに沿って
「ではどうすれば効率的に記憶することができるのか?」という数々のメソッドが紹介されています。
例えば、
- 100個の単語テストがある場合、どう覚えると良いか?
- 社会科の歴史を覚える時にどのような順番で覚えると効率的か?
- 複数の勉強科目がある時、まず一科目に集中して勉強するべきか、全ての教科をまんべんなくが良いのか?
- 語呂合わせで覚えるのは有効か?
- 勉強時の環境は暑い方が良いか、それとも寒い方が良いか?
- 勉強のタイミングは食事の後か、空腹時か?
など、参考になる有益な情報が記載されています。
おわりに
本書は、発行は2001年ですが、脳科学に基づいた分かりやすい例を通して効果的な勉強法を提案しています。
資格取得が必要な社会人だけでなく、これから
受験をひかえている学生やその親御さんにもおススメの一冊です。
ぜひ本書を読んで、ご自身やご家族の勉強法について一考してみてはいかがでしょうか?