本記事では「夢をつかむイチロー262のメッセージ」を読んで学んだこと、感じたことをまとめています。
本の概要
イチロー選手はプロ野球選手として日本やアメリカでプレーし、数々の記録を打ち立てました。
本書はイチロー選手がメジャーリーグに挑戦した以降の名言(2001~2004年)を集めた本です。
唐沢徹(著)、ぴあ株式会社発行、2005年3月第1刷
本書はイチロー選手の発言を、精神と目標、準備と訓練、不安と逆風、形と野球観、技術と結果という5部構成で紹介しています。
著者によると、イチロー選手がどれだけ「特別な力を得るよりも、持っている能力を出しきること」を重視しているかが本書から伝わってくると前書きに記されています。
普段の私生活に取り入れることができる考えばかりなので、プロ野球選手を目指している人だけでなく、生活にメリハリがないと感じている人や、仕事や自身の夢を追いかけている途中で苦しいと感じている人に情熱と勇気を与えてくれる一冊です。
僕は本書を読み終えて、以下の3つが印象に残りました。
- トップアスリートがしのぎを削る勝負の世界の厳しさ
- 他人ではなく自分が何をしたいかを基準に判断する
- 常に変化を伴いながら一歩一歩を着実に前進する姿勢
それでは印象に残った3つを詳しく説明します。
1.スポーツは厳しい勝負の世界
・プレッシャーのかかる感じはたまりません。ぼくにとっては最高ですよね。ものすごく苦しいですけど。 P25
・勝負の世界っていうのは、結果を出さないとものを言えない世界ですから。P263
突然ですが、世界で一番高い山はどこでしょう?と聞かれたとき多くの人がエベレストだと答えることが出来るでしょう。
では2番目の山は?
・・・K2です。
中国とパキスタンの国境にあります。
「世界で2番目」ですが、エベレストとの知名度の差には大きな開きがあります。
1位と2位、金メダルと銀メダルの差は、その順位以上に大きな隔たりがあります。
ここから類推するに、スポーツ選手が勝負をする瞬間には、もの凄い重圧がかかっているんだろうなと。
だからこそ
美しいからこそ、見ている観客に感動と情熱が届くのだと思います。
勝負の世界の大きな重圧に比べたら、自分が日ごろ感じる仕事のプレッシャーは全然ちっぽけだなって思えて、前向きになれます♪
2.自分の軸をしっかり持つ
・第三者の評価を意識した生き方はしたくありません。自分が納得した生き方をしたいです。P16
・自分自身が何をしたいのかを、忘れてはいけません。P30
・決して、人が求める理想を求めません。人が笑ってほしいときに笑いません、自分が笑いたいから笑います。P47
・やらされる練習じゃなければ、いろんなことが、うまくまわってきます。P105・満足の基準は、少なくとも、誰かに勝ったときではありません。自分が定めたものを達成したときに、出てくるものです。P113
他に原因を求めずに自分がコントロールできる範囲のことに集中する姿勢は、7つの習慣やアドラー心理学に通じるものがあり、この考え方は日常生活でも大いに役立ちます。
3.安住せずに進み続ける
・夢をつかむことというのは、一気にはできません。ちいさなことをつみかさねることで、いつの日か、信じられないような力を出せるようになっていきます。P7・なにかをしようとしたとき、失敗を恐れないで、やってください。失敗して負けてしまったら、その理由を考えて反省してください。かならず、将来の役に立つと思います。P33・初心を忘れないことっていうのは大事ですが、初心でプレイをしてはいけないのです。成長した自分がそこにいて、その気持ちでプレイしなくてはいけません。P39・ちいさいことをかさねることが、とんでもないところに行くただひとつの道。P74・自分のベストを更新していくというのは、したいことでもあるし、しなくてはいけないことです。P235
夢を追いかけよう!
いかがでしたでしょうか?
・やれることはすべてやったし、手を抜いたことは1度もありません。常にやれることをやろうとした自分がいたこと、それに対して準備ができた自分がいたことを、誇りに思っています。P98・世の中の常識を少しでも変えるということは、人間として生き甲斐でもありますから。P264